Jクラブのコーチになるために最低限必要な3つの条件
Aug 30, 2021
今日はJクラブのコーチになるために最低限必要な3つの条件というテーマでお話していきたいと思います。
ちなみに音声で聞きたい方はこちらをクリック
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というわけで今日のテーマは、Jクラブのコーチになるために最低限必要な3つ条件について話をしていきます。
去年コロナで活動がストップし、その中で500人を超えるサッカーコーチの相談を乗っていました。その時に出てきた多くの相談が「どうやったらJクラブでコーチになれるのか?」というものでした。特に大学生や若いコーチからです。
彼らの心の声は「できるんならなりたいけど、自分には、、、」という感じでした。
この時に感じた正直な印象は本気でやりたいならそれを目指して努力すればいいのに、道筋が見えないから頑張れない。または大きな野望というかそういうことを描くこと自体ができなくなっているのかなと思いました。
ここで一つとある少年の話をします。
今から25年前にある中学生の少年が周りに言いました。「俺は将来スペインでライセンスを取ってプロのコーチになる!」と その少年は特別サッカー上手いわけでもなく、ごくごく普通のサッカーすきな少年です。
時代は日本代表が初めてW杯に出てフランスW杯を戦っているような時期です。インターネットはありましたが、今のようにiPhoneもSNSなんてありません。
もし、周りでその話を聞いていたら皆さんはどう思いますか?
「そうかそれは素晴らしい!絶対応援するよ!」ですか?
それとも
「そんなの無理だから馬鹿なことを言っていないでちゃんと進路を考えなさい」でしょうか?直接言わないにしても心の中でどう思いますか?
僕自身も元プロ選手ではない状態から、ありがたいことにプロのサッカーコーチとして生きたわけですが、その理由はある意味運が良かったからです。人の縁に恵まれたので。
ただそれでは答えになっていないのもあるので、色々調べました。
大前提は「自分はプロコーチとして生きていく!」と覚悟と決断があり、自分の指導力を磨き続ける情熱があるかです。
Jクラブのコーチを公募するというのはあまりないので、どうやって入るのかブラックボックスのようにわからない状態です。しかも、どんどん元選手が引退し、コーチになっていく。そのクラブのためにプレーし、貢献した人ですからそのままコーチになりたいとなったときにクラブはその人を大切にするのは当然です。
そうなると元選手ではない人の門戸はさらに狭くなる。
もちろん「こうやったらいいですよ」という絶対的な答えはないわけですが、実例はいくつもあります。
では、どうしたらいいかとなるわけですが、
つまり実際にプロ選手経験がないけど、Jクラブのコーチをやった、やっているコーチ10人以上と対談させてもらいました。その様子は僕のyoutubeチャンネルで公開しておりますので。良かった見てください。その時に対談していた目的はこの人はこういう経緯でJクラブで働けた。それが答えではないけど、その時のプロセスや行動、考え方は参考になるんじゃないかと思ったからです。
そうするとある共通点が出てきました。
それは
・圧倒的な行動量
(信じられない移動距離をほぼ毎日通う、優れたコーチのTRを見に行き続ける、ものすごい量の勉強、サッカーコーチとしてのバイトの掛け持ちなどなど)
ある一定期間信じられない行動量、これは効率とはではなく修行期間のような感じです。
若い時はどうしても質がまだならば、まず圧倒的行動量で補う時が必要であるということです。
・サッカーを追求する情熱と信念の強さ
サッカーとは?追求し続けられる熱量の強さ、本気度
ある意味、絶対プロコーチになると決めている
なれたらいいなではなく、なるとしているんです。
ある経営者からこんな話を聞きました。「理想を明確にしなさい」
この人生全て望むことが叶うようにできている。例えば、お腹がすいたなとあるレストランに行って、「心の中でどうか美味しいご飯が来ますように」と100回念じたらどうなるでしょうか?そう、何も来ません。むしろ「早く注文しろよ」となりますw
では、そこで「お腹が空いているんで美味しいもの出してください」と言ったらどうでしょうか?
それが何かが出てくるのはかなり稀なレストランですw
ということで自分の願望も「明確に頼まないと来ない」のです。だから理想の状態を明確に描く、書き出す、または人に話すことが重要なんですね。
そして最後は
多くのJコーチと話をして傾向として見えてきたのは、
筑波大学、筑波大学院経由でJクラブに入る確率は高い。それは国立のスポーツ大学としてS級の研修の補助学生として直接プロコーチと接する機会が多い、サッカー協会の仕事の手伝いをする中で知り合いができるという可能性が高いからです。
または海外でコーチの勉強をしてきて日本に戻ってきてJクラブで働くパターンです。これは僕もこっちに該当します。ただし、ただ海外にいけばいいのかというとそれも違います。例えば今では「スペイン帰りです」というコーチは決して少なくありません。となると全員がJクラブで働けるかというとそれも違う。
僕は外国に行ったならそのクラブで監督として担当を受け持つところまでは行った方がいいと思っています。それが一番の経験、糧になるので。
とはいえ、そうしたらJクラブに入れるのかというと NOです。
なぜなら縁や出会いは全て「人」が運んでくるものなので、そういうチャンスの場にもしいたとしても、自分の人間性が見られます。
というわけで、共通点の3つ目は
・出会いを大切にしている
様々な出会いの中からチャンスが生まれている
でも、全ては自分が本当にどう生きていたいかを考えての逆算で決めてください。
この放送を聞いて、「その通り、大学に進学したけど、Jクラブに入れなかったじゃないですか!」とか「海外留学したのにダメだったじゃないですか!」というクレームは受け付けませんのでw
となると「今の自分はその人、そのクラブに何で貢献できるのか?」を毎日考えていないといけません。
雇って欲しい! ではなく、僕を雇ったらこんなメリットがクラブに、選手に周りに与えることができます!というものです。
クラブもプロ組織として動いているわけですから、一般の会社のように「新卒を取ってじっくり育てていこう」という発想ではなく、いますぐクラブにどんな貢献、メリットが出せるんですか?と突きつけられているんです。
その時点で足りないことや能力はあるかもしれませんが、それを補って有り余るメリットを感じてもらわないとクラブとしてあなたを雇う理由がありません。
そうなると立ち返るのは「自分の強みは何か?」ということを同時に知らなければいけませんね。
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