世界基準のGKコーチ ジョアンが日本で本を書いた理由

現在発売中のジョアンの本ですが、お陰様で多くの方々に読んで頂き、感想をSNSで上げてもらっております。ありがとうございます!

 

どうしてジョアンは母国スペインではなく、日本で自身の考え方、メソッドを本として残すことにしたのか?

その理由を本人に語ってもらいYoutubeで公開したものを文字起こししました。

彼の哲学、考えの深さ面白さを味わってもらえればと思います。

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ジョアンが日本で本を書いた理由

ジョアンが本を日本で出した理由

こんにちは。長いことキーパーとして、キーパーコーチとして、経験をずっと積み重ねてきて、そろそろそれを一度体系化したものをきちんと外に出すという時期にきたのかなと思いました。

実際に多くの間違えやミスを続けてきて、どうしたらもっと良くなるのかなという視点でずっとやり続けてきた結果、この一つのやり方ですよね。

30年やってきて、これをやるとキーパーがスムーズに良くなっていくっていう過程が見えるようになったので、それまでには、それを試す、いろんなことを試してきたんで、たくさんの失敗をしてきました。

話する権限があるというか、説得力がある人はどういう人かというと、それまでに散々間違えてた人ですよね。これも試したし、これも駄目だし、これも駄目だったし、たくさんやってくから、今、自分のやり方はいいと思いますということは言えるんじゃないかと思います。

 

多くの人が陥る過ちは、失敗が怖いとか、失敗するのが怖いからというので、本当はもっと試してやれば早く進むはずだったのに、そもそも失敗することが怖いから行動できなくなるっていうのが起こるんじゃないか。起こってるんじゃないかなと思います。

私と縁があって、一緒にトレーニング してきたキーパーの子たちの成長度がすごく早く見えるのは、彼らは失敗に対して恐怖心がなくて、失敗が一番の先生であって、一番学べる要素であるとわかってるから、どんどんトライするようになってました。

 

当たり前ですけど、その苦しい思いだったり、大変な思い、要するに失敗を繰り返してるからこそ、あるときに成果が出たり結果が出るってことが起こるんで、そうなったら当然みんなで喜ばなきゃいけないですよね。

例えばキーパーに関していうと、技術的なところでいくと、キャッチングの技術っていうのがこういうやり方でもう完ぺきで自分の中でイメージしてできるようになったぞっていうのは、本人もすごく嬉しい。達成感もありますよね。

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私の本はフィクションとか、こういうやり方やったらお金持ちになれますよとか、例えばこういうカバンを売れば人がたくさん来ますよとか、

では、その人に、その商品自分で売ったことあるの?と例えば聞いたときに、大抵の人はないと。

例えば本書いた人自体やったことないとか、あとは例えばお金持ちになるために、いっぱい会社興したほうがいいよとなって、では、あなた会社興したことあるかって聞いたときに、いやないよ。そういう話ではなくて、実際に自分が体験してきたことを伝えてるというのが、この本の一番のポイントかなと思います。

GKのトレーニング 本ではなく、考え方の本

今回、キーパーのことについての本となると、キーパーを教えるためのトレーニングのことが書いてあるのかなと思う人がすごく多いかもしれませんが、トレーニングを行う前に、そもそもその技術ってどういうふうに解釈してますかということがあるので、こういうトレーニングやるといいよっていう話ではなくて、この技術はこういう考え方でやるんですっていうことから入っています。

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例えば、いろんなトレーニングメニューだけを紹介する本は、実はいっぱいあるんですよ。こんな練習をこういうふうに何セットでここにマーカーを置いて、こうやって、こうやって。

でもアクション。その技術アクション自体を説明してくれる本はないですよね。例えば手の出し方ってどうするのか。なぜ取れるときと取れないときがあるのかということを、正しい技術としての知識っていうのを説明してる本は実はないですね。

 

私の考えとしては、キーパーの本質としては、完璧な技術を発揮できるようになることがまず第一だと思っていて、では、その完璧な技術を発揮するのには、やり方として、例えばとにかく練習をしたらそうなるのかというと、実はそうならないっていうことがわかっています。しかし、世界的にそのようにアプローチはされていない。

その技術は一個一個細分化して、どういうふうに構成されてるのか。それはなぜその以外やってはいけないかっていう理由も全部きちんと知識としても理解しないとできないようになっていて、それができたらいろんな練習メニューやってもいいとなるんですね。

フィールドのコーチ、監督も読んでもらいたい

この本は誰に、どんな人に向けて書いてるかっていうと、全員というふうになってしまうんですけど、当然それはキーパー、実際に今キーパーをやっている人、キーパーコーチ、プラス、フィールドの監督もです。

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どうして最後にフィールドの監督と言ったかというと、私のあくまで考え方ですけど、監督たちがキーパーのことをもっと知れば、チームの失点が減ったりとか、要するにチーム自体が勝つ確率っていうのがかなり高くなるはずだと、私はそう思っています。

しかし監督たちがあまりに興味を持ってないというか、関心を持たないから、基本的にキーパーコーチに丸投げしたりとか、キーパーだけはキーパーでやってねというふうになってしまうことがすごく残念に思っています。

そうではなくて、この本を読むことによって、キーパーはこういうふうに考えてるんだなとか、キーパーコーチはこういうふうに大変な思いをしてるんだなとか、こういうふうな見方でサッカーを見てるんだなということを監督が知ることによって、そのチームのレベルアップにつながると思うので、ぜひキーパー、キーパーコーチじゃない人以外のサッカーコーチにも読んでほしいなと思っています。

 

これは例えばプロ選手向きなのか、それとも育成向きなのかというと、これも両方なんですね。考え方としては、とくにそれに分けるってことはない。

というのも、私自身が実際にプロの選手に対して、彼らは初めてジョアンのメソッドを聞くことになりますよね。それでやってみました。育成も当然やってきてます。やり方、アプローチの方法はやはりずっと一緒だったんです。

 

なので、特にプロだからとか、育成の子だからと、そこに違いはないですね。

アインシュタインが昔言ってた、よく言ってるのは、メンタル、頭とパラシュートは同じで、開いたときしか機能しないと言ってたので、ぜひ頭、オープンな気持ちで聞いてもらえたら、読んでもらえたら嬉しいです。

GKを分析していくこと

キーパーを分析するときに大事になってくるというか、注意しなきゃいけないのは、その彼の精神状態というか、感情がどうなってるのかというのは、なかなかトレーニングの中ですぐパッて出てくるものでもないので、ちゃんと観察してあげなければいけないです。

最も治りにくい怪我は、要するに頭なんですよね。頭の中。精神状態が良くないとそれを治すのも戻すのもすごい時間がかかるわけです。

では、彼が練習中、もしくは普段、どういうふうに感じてて、今どういう状態にあるのかということを、キーパーコーチはきちんと見てあげなきゃいけないと思っています。

キーパーっていうポジション自体がすごい責任が思いポジションだし、大変なポジションだからこそ、トレーニングにパッションがあったりとか、例えば意欲がわくようなものだったりとか、単純に面白いとか笑いがあるっていうことも、実は意図的に入れていかないと、そもそもやること自体がつらいポジションなので、それをいかに楽しく学ばせれるかっていうのは、すごく大事になってくると思います。

 

よくプロのというか、スポーツの世界なので、努力しなきゃいけないとか、頑張らなきゃいけないっていうことは、当然のように言われてるんですけど、それだけ、努力すればいいのかと、頑張ればいいのかというと、それだけでは意味はないなと思ってます。

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ぜひ皆さんも、自分の子どものころ、印象に残っていた先生はどんな先生だったかってちょっと思い出してほしいんですけど、なにか特別なことを教えてくれたというよりは、考えさせてくれたりとか、なにか感情、こっちの感情を動かさせてくれた人のことをきっと覚えてると思うんです。

 

なので、それはキーパー練習するときも一緒で、すごいこれ楽しかったなとか、こんなこと知らなかった。すごい驚きだったなっていうことも含め、いかに感情、ポジティブな意味で動かすかっていうのはすごく大事になってくると思います。

 

日本人の大江健三郎さんが言ってたコメントで、『人生とは感情である』と。精神であるっていう、スペイン語訳になりますけど、直訳すると精神だけど、『人生とは感情である』っていうことを言っていたので、本当にそれはキーパーもそうで、まさにその感情によって動いてるので、そこは絶対に忘れてはいけない。

 

決してそれは練習中ふざけなさいとか、練習をなんでもいいから楽しめばいいということではなくて、いかに喜びの意欲とかですかね。これ学べるように、学んでいったら俺すごく良くなりそうだなとか、これ今までできなかったのにできるようになったなということが、選手たちが気付くっていうことが大事だと思います。

あとはなんのためにそれをやっているかというふうにつなげてあげるという、今、大変、しんどいとか、努力しなきゃいけないはなんのためなのかというところをつなげてあげるのが大事かなと思います。

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アプローチの順番

私は常々、キーパーにアプローチする順番は、まず頭からって言ってるんですけど、それはどうしてかって、要するに脳がどう機能してるか。脳がどう動くかっていうときに、ポジティブな感情を起こしたときっていうのは、喜びの記憶として残るので、もっとやりたいとかっていうふうにしたほうがいいんですけど、じゃあそれってどうやってやるかっていうと、いかにこれをやってったらもっと良くなるなとか、これをやって、今まで知らなかったこと知れたっていう喜びと、そのやってることをうまく連結させる。これが大事になってきます。

なので、モチベーションは高くっていうのはよく言われますけど、それ、モチベーションってどうしても波みたいなものなんで、上がるってことは下がるってこともありますけど、最終的に、これ自分がやっていけばどんどん良くなるなっていうことがわかると、長期に渡ってもっとうまくなるとか、なりたいっていう努力に対する、自分の意思とか強さが増してくるので、長期間、ずっと良くなり続けるっていうことが起こります。

脳をさらに活性化するために、相互の関係性。これやったらこうっていうよりも、いろんなことが絡み合ってる。いろんなことを関係させる。関連づけるっていうことがすごい大事になってくるので、トレーニングを楽しくやるっていうことも当然一つだし、あとは、ああもうちょっとでできそうだったのにとかっていう悔しさとかっていうのもまた大事だったり、プラス、この問題ってどうやって解決したらいいんだろうって考えさせることっていうのも、どんどんつなげていくていうか、関連付けるってことですかね。

プラス、ここから、二人のある偉人の話になりますけど、一人はビルヒリオというローマの詩人です。昔の詩人が言ってたのは、できるのは、なぜならばそれはできると思ってるからだと。

もう一人はエジソンなんですけど、エジソンが言ってたのは、なにかトライをしようとしてる人に対して、ほかの人は邪魔したり妨害したりしないでよ。その人はやったことないことに対してトライをしていると周りは言うわけですね。こんなの無理だとか、お前はやめとけと。それを言うのをやめてほしいと。やらせてあげてくれと。自分はやらないんだから、せめて邪魔をしないでくれって。

人間として感情を感じるのと、あとは論理的に考えると両方ありますよね。その感情と論理、理屈ですね。戦ったらどっちが勝つかと。絶対いつも勝つのは感情です。

なので、キーパーとしてふるまうときに、理屈で動いちゃうと反応が遅れるので、もうやられちゃう。まずだから感情で動くほうが当然早いんですが、ただ感情で動いてたらいいかというのはそうでもなくて、その感情で動くんだけど、予測は論理的にしていく。こういう状況であればきっとこういうことが起こりそうだろう。そのときの次の瞬間の反応は感情で動くというふうに持っていきます。

モチベーションと意志の力

モチベーションの話にまた戻っちゃいますけど、モチベーションっていうのは、意思の力、こうしたいとかこうなりたいとか、こういうことを変化させたいっていう意思がなかったら、モチベーション自体は全然意味がないことなんです。モチベーションが高かったからといって、だからなに?になってしまう。

だからなにかやるのに、すごいもう今俺モチベーションが高くてという状態、確かにあると思いますけど、でもなにか目標を達成したいなとなったときに、こういうふうなことを自分はやりたいんだっていう意志がなかったら、モチベーションが保てないし、そもそもその目標達成はできないですよね。いくら最初の時点でモチベーションが高くても。

モチベーションはどうやってトレーニングしていくかっていうと、もう習慣化ですよね。

ウィリアム・ジェイムスという心理学者が言ったのは、簡単な思考の習慣からだと、変えるのにだいぶ、21日かかりますと。3週間。

その中で、時期としては、最初は構造というか、構築していく時期で、それはすごい大変な思いをしてやらなきゃいけないのに、成果としてはほとんど出ない時期ですよね。なぜなら習慣を作る時期だから。

そのあとが維持するというのがなるんですけど、今度は大体習慣化され始めてるから、そこまで自分がパワーかけなくても、もう効果として大きく出始めるっていう、この二つの段階があります。

それはどうして機能してるか、習慣がどうしてそうやって機能するのかというと、モチベーション関係なくなるのと、要するに意思の力が強いとか弱いっていうことに関係なく、この習慣はこの意思の力さえあれば、もうずっと続けられるっていうことが起こるので、外的作用をあんまり受けなくなるっていう感じですかね。習慣化されることによって。

同時にいっぺんに変えられる習慣って、私は一つだと思って、一回。一つだけ。私はキーパーの技術、15項目に分けて考えてるんですけど、一個を変えるのに3週間なんで大体1カ月かかるとしますね。そうすると1年間で12個、もし変えられたら、習慣を。1年後にとんでもないキーパーに変化してるっていうのはわかりますか。

 

リンカーンがこれまた言ったことですけど、もし私が木を切る時間が6時間あったら、内の4時間はずっと斧を研いでるっていう話があったんですけど、要するに刃を研ぐ時間が必要だっていうことですね。

これは私のキーパーの考えでいくと、それがいつ、そしてどのように刃を研ぐのかっていうのがすごく大事になってくるんです。

ここまでで、本の導入としては以上です。

現在募集中のジョアンのセミナー情報

3月にジョアンの出版記念セミナーを大阪で開催します。

ジョアンの理論を聞く、直接体感できる機会となっております。

詳細は以下のランディングページをご覧ください。

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